医療用具の製造管理及び品質管理規則

(平成七年六月二十六日厚生省令第40号)

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最終改正:平成一五年五月二〇日厚生労働省令第94号


 薬事法(昭和三十五年法律第145号)第13条第2項第2号(法第18条第2項において準用する場合を含む。)の規定に基づき、 医療用具の製造管理及び品質管理規則を次のように定める。

(定義)
第1条  この省令で「製品」とは、製造所の製造工程(当該製造工程の一部を他の製造業者の製造所に行わせる場合には、当該製造所に行わせる製造工程を含む。次項において同じ。)を経た物(医療用具であるものに限り、中間製品を除く。)をいう。
 この省令で「中間製品」とは、製造所の製造工程の一部を経た物をいう。
 この省令で「構成部品等」とは、製造工程において使用される部品、組立品(製品に使用されるものに限る。)、原料、材料、表示(添付文書を含む。以下同じ。)、包装等であって、製品の一部となるもの及び製品のソフトウェアをいう。
 この省令で「製造用物質」とは、製造工程において中間製品に使用される物(製品の一部となるものを除く。)をいう。
 この省令で「ロット」とは、一連の製造工程により均質性を有するように製造された製品、中間製品、製造用物質及び構成部品等(以下「製品等」という。)の一群をいう。
 この省令で「滅菌医療用具」とは、製造工程において滅菌される医療用具をいう。
 この省令で「バリデーション」とは、製造所の構造設備並びに手順、工程その他の製造管理及び品質管理の方法(以下「製造手順等」という。)が期待される結果を与えることを検証し、これを文書とすることをいう。
 この省令で「清浄区域」とは、製造作業を行う場所(以下「作業所」という。)のうち、構成部品等の秤量及び調製作業を行う場所並びに洗浄後の容器が作業所内の空気に触れる場所をいう。
 この省令で「無菌区域」とは、作業所のうち、無菌化された製品、中間製品若しくは構成部品等又は滅菌された容器が作業所内の空気に触れる場所、容器の閉そく作業を行う場所及び無菌試験等の無菌操作を行う場所をいう。
10  この省令で「細胞組織医療用具」とは、人又は動物の細胞又は組織から構成された医療用具をいう。
11  この省令で「ドナー」とは、細胞組織医療用具の材料となる細胞又は組織を提供する人(臓器の移植に関する法律(平成九年法律第104号)第6条第2項に規定する脳死した者の身体に係るものを除く。)をいう。
12  この省令で「ドナー動物」とは、細胞組織医療用具の材料となる細胞又は組織を提供する動物をいう。

(製造業者の責務)
第2条  医療用具の製造業者(以下単に「製造業者」という。)は、責任技術者が業務を遂行するに当たって支障を生ずることがないようにしなければならない。

(製造管理及び品質管理に関する文書)
第3条  製造業者は、医療用具の品目ごとに、次の各号に掲げる事項について記載した製品標準書を当該医療用具の製造に係る製造所ごとに作成しなければならない。ただし、当該医療用具に係る製造工程の一部を他の製造業者の製造所に行わせる場合においては、自ら行う製造工程に係る事項のみを記載することをもって足りるものとする。
 製造承認事項
 仕様
 製造手順
 その他必要な事項
 製造業者は、次条から第11条までに規定する業務を適切に行うため、工程管理、試験検査、出荷の可否の決定、修理、苦情処理、回収処理、自己点検及び教育訓練の手順に関する文書(以下「手順書」という。)を製造所ごとに作成しなければならない。ただし、当該医療用具に係る製造工程の一部を他の製造業者の製造所に行わせる場合においては、自ら行う製造工程に係る事項のみを記載することをもって足りるものとする。
 製造業者は、薬事法(昭和三十五年法律第145号)第77条の5第1項に規定する特定医療用具その他の製造管理及び品質管理の適切な実施を確保するため設計の管理に係る確認が必要なものとして厚生労働大臣が定める医療用具に関する製品標準書及び手順書については、当該医療用具の設計の管理に係る資料に基づきその内容を確認の上、これらの文書を作成しなければならない。
 製造業者は、薬事法第2条第5項に規定する生物由来製品(以下「生物由来製品」という。)又は細胞組織医療用具(以下「生物由来製品等」という。)を製造する場合には、第1項各号に掲げるもののほか、次に掲げる事項について記載した製品標準書を当該医療用具の製造に係る製造所ごとに作成しなければならない。
 構成部品等として使用する人、動物、植物又は微生物から得られた物に係る名称、本質及び性状並びに成分及びその含有量その他の規格
 製造又は試験検査に使用する動物(ドナー動物を含む。以下「使用動物」という。)の規格(飼育管理の方法を含む。)

(工程管理)
第4条  製造業者は、責任技術者に、製品標準書及び手順書に基づき、次に掲げる医療用具の工程管理に係る業務を適切に管理させなければならない。
 適正な方法により医療用具を製造すること。
 規格基準に適合しない製品等について、これに適合する製品等と区別して管理し、廃棄、部品の交換等を行うこと。
 構成部品等及び製造用物質を適正に保管し、及び出納を行い、並びに特定構成部品等(構成部品等のうち、医療用具の品質に大きな影響を及ぼすものをいう。以下同じ。)及び特定製造用物質(製造用物質のうち、医療用具の品質に大きな影響を及ぼすものをいう。以下同じ。)については、ロットごとにその記録を作成すること。
 製造工程において、医療用具の品質に影響を及ぼす環境上の条件について監視すること。
 医療用具の製造に関する記録(次号に掲げるものを除く。)をロットごとに作成すること。
 製品の表示及び包装が適正である旨をロットごとに確認し、その結果に関する記録を作成すること。
 製品(中間製品を含む。)をロットごとに適正に保管し、及び出納を行い、並びにその記録を作成すること。
 医療用具の種類に応じ、構造設備及び作業員の衛生管理を行い、その記録を作成すること。
 構造設備の点検整備(計器の校正を含む。)を定期的に行い、その記録を作成すること。
 滅菌医療用具については、前号までに定めるもののほか、次に掲げる場合に滅菌に係るバリデーションを行い、その記録を作成すること。
 当該製造所において新たに滅菌医療用具の製造を開始する場合
 製造手順等に滅菌医療用具の滅菌に係る品質に大きな影響を及ぼす変更がある場合
 その他滅菌医療用具の滅菌に係る製造管理及び品質管理を適切に行うために必要と認められる場合
十一  第3号及び第5号から前号までの記録により工程管理が適切に行われていることを確認すること。
十二  前号に掲げる記録を作成の日から次に掲げる期間保存すること。
 生物由来製品等以外の医療用具にあっては、三年間(当該記録に係る医療用具に関して有効期間又は使用の期限(以下「有効期間」という。)の記載が義務づけられている場合には、その有効期間に一年を加算した期間)
 薬事法第2条第6項に規定する特定生物由来製品(以下「特定生物由来製品という。)又は人の血液を原材料(製造に使用する原料又は材料(製造工程において使用されるものを含む。以下同じ。)の由来となるものをいう。以下同じ。)として製造される生物由来製品(以下「人血液由来原料製品」という。)にあっては、その有効期間に三十年を加算した期間
 生物由来製品等(ロに掲げるものを除く。)にあっては、その有効期間に十年を加算した期間
 製造業者は、生物由来製品等を製造する場合には、責任技術者に、前項に規定する業務のほか、製品標準書及び手順書に基づき、次の各号に掲げる生物由来製品等の工程管理に係る業務を適切に管理させなければならない。
 次に掲げる業務を自ら行い、又は業務の内容に応じてあらかじめ指定した者に行わせること。
 製造工程において、材料若しくは製品を不活化する場合又は材料若しくは製品に含まれる微生物等を不活化し、若しくは除去する場合には、当該不活化又は除去が行われていない材料又は製品による汚染を防止するために必要な措置を講ずること。
 製造工程において、発酵等の生物化学的な技術を用いる場合には、温度、水素イオン指数等の製造工程の管理に必要な事項について、継続的に測定を行うこと。
 製造工程において、カラムクロマトグラフ装置等を用いる場合には、微生物等による当該装置の汚染を防止するために必要な措置を講ずるとともに、必要に応じエンドトキシンの測定を行うこと。
 製造工程において、培養槽中に連続的に培地を供給し、かつ、連続的に培養液を排出させる培養方式を用いる場合には、培養期間中の当該培養槽における培養条件を維持するために必要な措置を講ずること。
 次に掲げる場合には、バリデーションを行い、その記録を作成すること。
(1) 当該製造所において新たに生物由来製品等の製造を開始する場合
(2) 製造手順等に生物由来製品等の品質に大きな影響を及ぼす変更がある場合
(3) その他生物由来製品等の製造管理及び品質管理を適切に行うために必要と認められる場合
 製造作業に従事する者以外の者の作業所への立入りをできる限り制限すること。
 次に定めるところにより、作業員の衛生管理を行うこと。
(1) 現に作業が行われている無菌区域又は清浄区域への作業員の立入りをできる限り制限すること。
(2) 製造作業に従事する者を、使用動物(製造に使用するものを除く。)の管理に係る作業に従事させないこと。
 次に定めるところにより、清浄区域又は無菌区域で作業する作業員の衛生管理を行うこと。
(1) 製造作業に従事する者に、消毒された作業衣、作業用のはき物、作業帽及び作業マスクを着用させること。
(2) 作業員が材料又は製品を微生物等により汚染するおそれのある疾病にかかっていないことを確認するために、作業員に対し、六月を超えない期間ごとに健康診断を行うこと。
(3) 作業員が材料又は製品を異常な数又は種類の微生物により汚染するおそれのある健康状態(皮膚若しくは毛髪の感染症若しくは風邪にかかっている場合、負傷している場合又は下痢若しくは原因不明の発熱等の症状を呈している場合を含む。)にある場合には、申告を行わせること。
 使用動物(製造に使用するものに限る。以下この号において同じ。)を常時適正な管理の下に飼育するとともに、その使用に当たっては、健康観察を行うことにより、伝染病にかかっている動物その他使用に適していない動物を使用することのないようにすること。
 微生物により汚染されたすべての物品(製造の過程において汚染されたものに限る。)及び使用動物の死体を、保健衛生上の支障が生ずるおそれのないように処置すること。
 製造に使用する微生物の株の取扱いについて、次に掲げる事項に関する記録を作成し、その作成の日からその有効期間に十年(当該記録に係る医療用具が特定生物由来製品又は人血液由来原料製品である場合には、三十年)を加算した期間保存すること。
(1) 微生物の名称及び容器ごとに付された番号
(2) 譲受けの年月日並びに相手方の氏名及び住所(法人にあっては、名称及び所在地)
(3) 生物学的性状及びその検査年月日
(4) 継代培養の状況
 生物由来製品の製造に使用する生物(植物を除く。)に由来する原料又は材料(以下「生物由来原料」という。)については、当該生物由来原料が当該医療用具の製品標準書に照らして適切なものであることを確認し、その結果に関する記録を作成し、次に掲げる期間保存すること。
(1) 特定生物由来製品又は人血液由来原料製品にあっては、その有効期間に三十年を加算した期間
(2) 生物由来製品((1)に掲げるものを除く。)にあっては、その有効期間に十年を加算した期間
 前号ホ、ヲ及びワの記録を、ロツトごとに作成し、その作成の日から次に掲げる期間保存すること。
 特定生物由来製品又は人血液由来原料製品にあっては、その有効期間に三十年を加算した期間
 生物由来製品等(イに掲げるものを除く。)にあっては、その有効期間に十年を加算した期間
 製造業者は、細胞組織医療用具を製造する場合には、責任技術者に、前2項に規定する業務のほか、製品標準書及び手順書に基づき、次の各号に掲げる細胞組織医療用具の工程管理に係る業務を適切に管理させなければならない。
 次に掲げる業務を自ら行い、又は業務の内容に応じてあらかじめ指定した者に行わせること。
 異なるドナー又はドナー動物から採取した細胞又は組織を取り扱う場合には、当該細胞又は組織の混同及び交叉汚染を防止するために必要な措置を講ずること。
 材料となる細胞又は組織について、受入れ時に、次に掲げる事項に関する記録により、当該医療用具の製品標準書に照らして適切なものであることを確認し、その結果に関する記録を作成すること。
(1) 当該細胞又は組織を採取した施設
(2) 当該細胞又は組織を採取した年月日
(3) 当該細胞又は組織が人に由来するものである場合には、ドナースクリーニング(ドナーについて、問診、検査等による診断を行い、細胞組織医療用具の材料となる細胞又は組織を提供するにつき十分な適格性を有するかどうかを判定することをいう。)のためのドナーの問診、検査等による診断の状況
(4) 当該細胞又は組織が動物に係るものである場合には、ドナー動物の受入れの状況並びにドナースクリーニング(ドナー動物について、試験検査及び飼育管理を行い、細胞組織医療用具の材料となる細胞又は組織を提供するにつき十分な適格性を有するかどうかを判定することをいう。)のためのドナー動物の試験検査及び飼育管理の状況
(5) 当該細胞又は組織を採取する作業の経過
(6) (1)から(5)までに掲げるもののほか、細胞組織医療用具の品質の確保に関し必要な事項
 材料となる細胞又は組織をドナー動物から採取する場合には、採取の過程における微生物等の汚染を防止するために必要な措置を講じ、当該措置の記録を作成すること。
 作業員が次のいずれかに該当する場合には、当該作業員を清浄区域又は無菌区域における作業に従事させないこと。
(1) 材料又は製品を異常な数又は種類の微生物等により汚染するおそれのある健康状態(皮膚若しくは毛髪の感染症若しくは風邪にかかっている場合、負傷している場合又は下痢若しくは原因不明の発熱等の症状を呈している場合を含む。)にある場合
(2) 細胞又は組織の採取又は加工の直前に細胞又は組織を汚染するおそれのある微生物を取り扱っている場合
 製品について、製品ごとに、出荷先施設名、出荷日及びロットを把握し、その記録を作成すること。
 配送について、製品の品質の確保のために必要な措置を講じ、当該措置の記録を作成すること。
 ドナー動物の受入れ後の飼育管理に関する記録を作成すること。
 前号ロ、ハ、ヘ及びトの記録にあってはロットごとに、同号ホの記録にあっては、製品ごとに作成し、その作成の日からその有効期間に十年(当該記録に係る医療用具が特定生物由来製品又は人血液由来原料製品である場合には、三十年)を加算した期間保存すること。
 前3項に規定する生物由来製品に係る記録は、製造に使用した生物由来原料に関する記録から当該生物由来原料を使用して製造された製品に関する記録までの一連のものを適切に確認できるように保存されなければならない。

(試験検査)
第5条  製造業者は、責任技術者に、製品標準書及び手順書に基づき、次に掲げる医療用具の試験検査に係る業務を適切に管理させなければならない。
 適正な方法により医療用具の試験検査を行うこと。
 特定構成部品等、特定製造用物質、中間製品及び製品について、ロットごとに試験検査を行い、その記録を作成すること。
 特定構成部品等以外の構成部品等及び特定製造用物質以外の製造用物質について、試験検査を行い、その記録を作成すること。
 製品等が規格基準に適合することを試験検査の結果に基づき判定し、その記録を作成すること。
 試験検査に関する設備及び器具の点検整備(計器の校正を含む。)を定期的に行い、その記録を作成すること。
 第2号から前号までの記録を作成の日から次に掲げる期間保存すること。
 生物由来製品等以外の医療用具にあっては、三年間(当該記録に係る医療用具に関して有効期間の記載が義務づけられている場合には、その有効期間に一年を加算した期間)
 特定生物由来製品又は人血液由来原料製品にあっては、その有効期間に三十年を加算した期間
 生物由来製品等(ロに掲げるものを除く。)にあっては、その有効期間に十年を加算した期間
 製造業者は、生物由来製品等を製造する場合には、責任技術者に、前項に規定する業務のほか、製品標準書及び手順書に基づき、次の各号に掲げる生物由来製品等の試験検査に係る業務を適切に管理させなければならない。 
 検体の混同及び交叉汚染を防止するために、検体を適切な識別表示により区分すること。
 品質管理上重要であり、かつ、製品では実施することができない試験検査については、製造工程の適切な段階で実施すること。
 使用動物(試験検査に使用するものに限る。以下この号において同じ。)を常時適正な管理の下に飼育するとともに、その使用に当たっては、健康観察を行うことにより、伝染病にかかっている動物その他使用に適していない動物を使用することのないようにすること。
 微生物により汚染されたすべての物品(試験検査の過程において汚染されたものに限る。)及び使用動物の死体を、保健衛生上の支障が生ずるおそれのないように処置すること。
 試験検査に使用する微生物の株の取扱いについて、次に掲げる事項に関する記録を作成し、その作成の日から十年間(当該記録に係る医療用具が特定生物由来製品又は人血液由来原料製品である場合には、その有効期間に三十年を加算した期間)保存すること。
 微生物の名称及び容器ごとに付された番号
 譲受けの年月日並びに相手方の氏名及び住所(法人にあっては、名称及び所在地)
 生物学的性状及びその検査年月日
 継代培養の状況
 特定生物由来製品又は細胞組織医療用具について、ロットごとに(ロットを構成しない特定生物由来製品にあっては、その製造に使用した生物由来原料について、当該製品の製造番号又は当該生物由来原料のロットごとに)所定の試験に必要な量の二倍以上の量を参考品として製造された日から適切な期間(当該医療用具が特定生物由来製品である場合には、その有効期間に十年を加算した期間)適切な保管条件の下で保存すること。ただし、ロットを構成しない特定生物由来製品であって原材料採取業者等との間で当該原材料採取業者等が参考品を当該期間保存することを取り決めているもの又は特定生物由来製品以外のロットを構成しない医療用具については、この限りでなく、また、ロットを構成する特定生物由来製品又は細胞組織医療用具にあっては、三年(当該製品である医療用具に関して有効期間の記載が義務付けられている場合には、その有効期間に一年を加算した期間)が経過した後は、当該製品の製造に使用された生物由来原料の保存をもって製品の保存に代えることができる。
 製造業者は、細胞組織医療用具を製造する場合には、責任技術者に、前2項に規定する業務のほか、製品標準書及び手順書に基づき、次の各号に掲げる細胞組織医療用具の試験検査に係る業務を適切に管理させなければならない。
 ドナー動物の受入れ時及び受入れ後の試験検査を行うことその他必要な業務を自ら行い、又は業務の内容に応じてあらかじめ指定した者に行わせること。
 前号の業務に関する記録を作成し、その作成の日からその有効期間に十年(当該記録に係る医療用具が特定生物由来製品又は人血液由来原料製品である場合には、三十年)を加算した期間保存すること。
 前3項に規定する生物由来製品に係る記録は、製造に使用した生物由来原料に関する記録から当該生物由来原料を使用して製造された製品に関する記録までの一連のものを適切に確認できるように保存されなければならない。
 製造業者が、次に掲げる試験検査設備又は試験検査機関を利用して自己の責任において試験検査を行う場合であって、支障がないと認められるときは、第1項第2号及び第3号の規定にかかわらず、当該製造所において試験検査を行うことを要しない。
 小分けのみが行われる医療用具に係る試験検査 他の試験検査機関
 構成部品等及び製造用物質の試験検査並びに製品に係る高度な理化学試験及び動物を用いる試験検査 当該製造業者の他の試験検査設備又は他の試験検査機関
 製品に係る試験検査(前号に掲げる試験検査を除く。)当該製造業者の他の試験検査設備

(出荷の可否の決定)
第6条  製造業者は、責任技術者に、製品標準書及び手順書に基づき、次に掲げる医療用具の出荷の可否の決定に係る業務を適切に管理させなければならない。
 製造管理及び品質管理の結果を適正に評価し、及び製品の製造所からの出荷の可否の決定を行い、並びにその記録を作成すること。
 前号の記録を作成の日から次に掲げる期間保存すること。
 生物由来製品等以外の医療用具にあっては、三年間(当該記録に係る医療用具に関して有効期間の記載が義務づけられている場合には、その有効期間に一年を加算した期間)
 特定生物由来製品又は人血液由来原料製品にあっては、その有効期間に三十年を加算した期間
 生物由来製品等(ロに掲げるものを除く。)にあっては、その有効期間に十年を加算した期間

(修理)
第7条  製造業者は、医療用具の修理を行う場合においては、責任技術者に、製品標準書及び手順書に基づき、第4条から前条までに掲げる業務のほか、次に掲げる業務を適切に管理させなければならない。
 適正な方法により医療用具の修理を行い、及びその記録を作成すること。
 前号の記録を作成の日から次に掲げる期間保存すること。
 生物由来製品等以外の医療用具にあっては、三年間
 特定生物由来製品又は人血液由来原料製品にあっては、その有効期間に三十年を加算した期間
 生物由来製品等(ロに掲げるものを除く。)にあっては、その有効期間に十年を加算した期間
 製造業者は、前項第1号の修理に係る事項の原因を究明し、製造管理及び品質管理に関し改善が必要な場合には、所要の措置を講ずるとともに、当該措置の記録を作成し、その作成の日から次に掲げる期間保存しなければならない。
 生物由来製品等以外の医療用具にあっては、三年間
 特定生物由来製品又は人血液由来原料製品にあっては、その有効期間に三十年を加算した期間
 生物由来製品等(前号に掲げるものを除く。)にあっては、その有効期間に十年を加算した期間

(苦情処理)
第8条  製造業者は、医療用具の品質等に関して苦情があったときは、その苦情に係る事項が当該製造所に起因するものでないことが明らかな場合を除き、その製造所の責任技術者に、手順書に基づき、次に掲げる業務を適切に管理させなければならない。
 苦情に係る事項の原因を究明し、製造管理及び品質管理に関し改善が必要な場合には、所要の措置を講ずること。
 苦情の内容、原因究明の結果及び改善措置を記載した苦情処理記録を作成し、その作成の日から次に掲げる期間保存すること。
 生物由来製品等以外の医療用具にあっては、三年間
 特定生物由来製品又は人血液由来原料製品にあっては、その有効期間に三十年を加算した期間
 生物由来製品等(ロに掲げるものを除く。)にあっては、その有効期間に十年を加算した期間

(回収処理)
第9条  製造業者は、医療用具の品質等に関する理由により回収を行うときは、その回収に至った理由が当該製造所に起因するものでないことが明らかな場合を除き、その製造所の責任技術者に、手順書に基づき、次に掲げる業務を適切に管理させなければならない。
 回収に至った原因を究明し、製造管理及び品質管理に関し改善が必要な場合には、所要の措置を講ずること。
 回収した医療用具を区分して一定期間保管した後、適切に処理すること。
 回収の内容、原因究明の結果及び改善措置を記載した回収処理記録を作成し、その作成の日から次に掲げる期間保存すること。
 生物由来製品等以外の医療用具にあっては、三年間
 特定生物由来製品又は人血液由来原料製品にあっては、その有効期間に三十年を加算した期間
 生物由来製品等(ロに掲げるものを除く。)にあっては、その有効期間に十年を加算した期間

(自己点検)
第10条  製造業者は、あらかじめ指定した者に、手順書に基づき、次に掲げる業務を適切に管理させなければならない。
 当該製造所における医療用具の製造管理及び品質管理について定期的に自己点検を行うこと。
 自己点検の結果を責任技術者に対して文書により報告すること。
 自己点検の結果の記録を作成し、その作成の日から次に掲げる期間保存すること。
 生物由来製品等以外の医療用具にあっては、三年間
 特定生物由来製品又は人血液由来原料製品にあっては、その有効期間に三十年を加算した期間
 生物由来製品等(ロに掲げるものを除く。)にあっては、その有効期間に十年を加算した期間
 責任技術者は、前項第2号の規定により報告を受けた文書により、自己点検が適切に行われていることを確認しなければならない。
 製造業者は、第1項第1号の自己点検の結果に基づき、製造管理及び品質管理に関し改善が必要な場合には、所要の措置を講ずるとともに、当該措置の記録を作成し、その作成の日から次に掲げる期間保存しなければならない。
 生物由来製品等以外の医療用具にあっては、三年間
 特定生物由来製品又は人血液由来原料製品にあっては、その有効期間に三十年を加算した期間
 生物由来製品等(ロに掲げるものを除く。)にあっては、その有効期間に十年を加算した期間

(教育訓練)
第11条  製造業者は、責任技術者に、手順書に基づき、次に掲げる業務を適切に管理させなければならない。
 作業員に対して、製造管理及び品質管理に関する教育訓練を計画的に実施すること。
 教育訓練の実施の記録を作成し、その作成の日から三年間保存すること。

(二以上の製造所にわたる製造)
第12条  医療用具の製造工程の一部を他の製造業者(以下「受託者」という。)の製造所に行わせる製造業者(以下「委託者」という。)は、当該受託者と当該製造工程における製造管理及び品質管理の適切な実施を確保するため、次に掲げる事項を取り決めなければならない。
 当該委託の範囲
 当該委託に係る製造(以下「委託製造」という。)に関する技術的条件
 受託者の製造所において当該委託製造が適切に行われていることの委託者による定期的な確認
 委託者が当該委託製造に関し行い得る受託者に対する指示
 委託者が当該委託製造の製造管理及び品質管理に関し改善の必要を認め、所要の措置を講ずるよう前号の指示を行った場合における当該措置が講じられたことの確認
 運搬時及び受け渡し時における品質管理の方法
 その他当該委託製造の製造管理及び品質管理の適切な実施を確保するために必要な事項
 委託者及び受託者は、前項の取決め事項を製品標準書又は手順書に記載しなければならない。
 委託者が行う第1項第4号に規定する指示は、文書により行わなければならない。
 受託者は、当該委託製造に係る製造管理及び品質管理の結果を適正に評価して出荷した旨を委託者に対して文書により報告しなければならない。
 委託者は、あらかじめ指定した者に、次に掲げる業務を行わせなければならない。
 第1項第3号及び第5号に規定する確認を行うこと。
 前号の確認の結果を委託者の製造所の責任技術者に対して文書により報告すること。
 第1号の確認の結果の記録を作成し、その作成の日から次に掲げる期間保存すること。
 生物由来製品等以外の医療用具にあっては、三年間
 特定生物由来製品又は人血液由来原料製品にあっては、その有効期間に三十年を加算した期間
 生物由来製品等(ロに掲げるものを除く。)にあっては、その有効期間に十年を加算した期間

第12条の2  委託者は、前条第3項の規定による文書による指示に代えて、第4項で定めるところにより、当該受託者の承諾を得て、指示内容を電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって次に掲げるもの(以下この条において「電磁的方法」という。)により提供することができる。この場合において、委託者は、当該文書による指示を行ったものとみなす。
 電子情報処理組織を使用する方法のうちイ又はロに掲げるもの
 委託者の使用に係る電子計算機と受託者の使用に係る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて送信し、受信者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法
 委託者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された指示内容を電気通信回線を通じて受託者の閲覧に供し、当該受託者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに当該事項を記録する方法(電磁的方法による通知を受ける旨の承諾又は受けない旨の申出をする場合にあっては、委託者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルにその旨を記録する方法)
 磁気ディスク、シー・ディー・ロムその他これらに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物をもつて調製するファイルに記録したものを交付する方法
 前項に掲げる方法は、受託者がファイルへの記録を出力することによる文書を作成することができるものでなければならない。
 第1項第1号の「電子情報処理組織」とは、委託者の使用に係る電子計算機と、受託者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。
 委託者は、第1項の規定により前条第3項の指示をしようとするときは、あらかじめ、受託者に対して、次に掲げる事項を示し、文書又は電磁的方法による承諾を得なければならない。
 第1項各号に規定する方法のうち委託者が使用するもの
 ファイルへの記録の方式
 前項の規定による承諾を得た委託者は、当該受託者から文書又は電磁的方法により電磁的方法による提供を受けない旨の申出があったときは、受託者に対し前条第3項に規定する文書による指示内容の提供を電磁的方法によってしてはならない。ただし、当該受託者が再び前項の規定による承諾をした場合は、この限りでない。
 前条第4項に規定する文書による報告については、第1項から第5項までの規定を準用する。この場合において、これらの規定中「委託者」とあるのは「受託者」と、「受託者」とあるのは「委託者」と読み替えるものとする。

第13条  製造業者は、医療用具の製造工程において、他の者が製造した特定構成部品等又は特定製造用物質を使用する場合においては、当該医療用具の製造工程における製造管理及び品質管理の適切な実施を確保するため、運搬時及び受け渡し時における品質管理の方法その他必要な事項を定めなければならない。
 製造業者は、前項の規定により定めた事項を製品標準書又は手順書に記載しなければならない。

(記録の保存の特例)
第14条  第4条から第10条まで及び第12条の規定にかかわらず、製造業者又は委託者は、厚生労働大臣が指定する生物由来製品にあっては、責任技術者又はあらかじめ指定した者に、第4条から第10条まで及び第12条に規定する記録を、厚生労働大臣が指定する期間、保存させ、又は自ら保存しなければならない。ただし、原材料採取業者等との間で取決めを締結することにより、当該原材料採取業者等において当該期間適切に保存することとする場合はこの限りでない。

   附 則

 この省令は、平成七年七月一日から施行する。ただし、第3条第2項(修理、苦情処理、回収処理、自己点検及び教育訓練に係る部分に限る。)、第7条から第11条まで及び第13条の規定は平成八年一月一日から、第1条第7項、第3条第2項(工程管理に係る部分(バリデーションに係る部分に限る。)に限る。)及び第3項並びに第4条第10号、第11号(第10号に係る部分に限る。)及び第12号(第10号に係る部分に限る。)の規定は平成九年七月一日から施行する。
   附 則 (平成一二年一〇月二〇日厚生省令第127号) 抄

(施行期日)
 この省令は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第88号)の施行の日(平成十三年一月六日)から施行する。

   附 則 (平成一三年三月二六日厚生省令第36号) 抄

(施行期日)
 この省令は、書面の交付等に関する情報通信の技術の利用のための関係法律の整備に関する法律の施行の日(平成十三年四月一日)から施行する。

   附 則 (平成一三年三月二八日厚生労働省令第56号)

 この省令は、平成十三年四月一日から施行する。
   附 則 (平成一五年五月二〇日厚生労働省令第94号)

(施行期日)
 この省令は、平成十五年七月三十日から施行する。ただし、第4条第2項第1号に次のように加える改正規定(ワに係る部分に限る。)は、平成十五年十月三十日から施行する。
(経過措置)
 この省令の施行の際現に薬事法第12条第1項の許可を受けて生物由来製品を製造している者の当該製造所における製造管理及び品質管理の方法については、この省令による改正後の 医療用具の製造管理及び品質管理規則第3条第4項、第4条第2項第1号イからヌまで並びに第5条第2項第1号から第4号までの規定は、平成十五年十月二十九日までは、この省令による改正後の医療用具の製造管理及び品質管理規則の規定にかかわらず、なお従前の例によることができる。


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医療用具の製造管理及び品質管理規則