動物用医薬品の市販後調査の基準に関する省令

(平成九年十月二十日農林水産省令第73号)

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最終改正:平成一三年三月二六日農林水産省令第67号


 薬事法(昭和三十五年法律第145号)第14条の4第4項及び第14条の5第4項(これらの規定を同法第19条の4及び第23条において準用する場合を含む。)の規定に基づき、 動物用医薬品の市販後調査の基準に関する省令を次のように定める。

(趣旨)
第1条  この省令は、薬事法(以下「法」という。)第14条の4第4項及び第14条の5第4項(これらの規定を法第19条の4及び第23条において準用する場合を含む。)に規定する農林水産大臣の定める基準のうち市販後調査の業務に係るものを定めるものとする。

(定義)
第2条  この省令において「市販後調査」とは、専ら動物のために使用されることが目的とされている医薬品(以下「動物用医薬品」という。)の製造業者若しくは輸入販売業者又は外国製造承認取得者若しくは国内管理人(以下「製造業者等」という。)が、その製造し、若しくは輸入し、又は法第19条の2の規定により承認を受けた動物用医薬品の品質、有効性及び安全性に関する事項その他の情報(以下「医薬品情報」という。)を収集することをいう。
 この省令において「使用成績調査」とは、市販後調査のうち、製造業者等が、法第14条の4第4項に規定する使用成績に関する資料の作成のために行う調査であって、医薬品情報の把握のために行うものをいう。
 この省令において「市販後臨床試験」とは、市販後調査のうち、製造業者等が、治験若しくは使用成績調査の成績その他の医薬品情報に関する検討を行った結果得られた推定等を検証し、又は使用成績調査においては得られない医薬品情報を収集するため、動物用医薬品について法第14条の承認に係る用法、用量、効能及び効果に従い行う試験をいう。

(市販後調査に係る職員)
第3条  製造業者等は、市販後調査に関する業務を遂行しうる能力を有する人員を十分に有しなければならない。
 製造業者等は、市販後調査を管理し、及び実施する責任者として、市販後調査責任者を置かなければならない。

(市販後調査業務手順書)
第4条  製造業者等は、市販後調査を適正かつ円滑に実施するため、次に掲げる手順を記載した市販後調査業務手順書を作成しなければならない。
 医薬品情報の収集に関する手順
 使用成績調査に関する手順
 市販後臨床試験に関する手順
 自己点検に関する手順
 市販後調査業務の委託に関する手順
 市販後調査業務に係る記録の保存に関する手順
 その他市販後調査を適正かつ円滑に実施するために必要な手順
 製造業者等は、市販後調査業務を管理し、及び実施する部門に市販後調査業務手順書を備え付けなければならない。
 製造業者等は、市販後調査業務手順書を作成し、又は改訂したときは、当該市販後調査業務手順書にその日付を記載し、これを保存しなければならない。

(市販後調査責任者)
第5条  製造業者等は、市販後調査業務手順書に基づき、市販後調査業務の管理に係る次に掲げる業務を市販後調査責任者に行わせなければならない。
 市販後調査業務を統括すること。
 市販後調査業務について製造業者等に対し文書により必要な意見を述べ、その写しを保存すること。
 製造業者等は、前項第2号の市販後調査責任者の意見を尊重しなければならない。
 製造業者等は、市販後調査責任者が市販後調査業務を遂行するに当たって支障を生ずることがないようにしなければならない。

(市販後調査の実施)
第6条  製造業者等は、市販後調査業務手順書に基づき、次に掲げる市販後調査の実施の業務を市販後調査責任者に行わせなければならない。
 市販後調査の実施について企画、立案及び調整を行うこと。
 市販後調査が、市販後調査業務手順書及び使用成績調査実施計画書又は市販後臨床試験実施計画書に基づき適正かつ円滑に行われていることを確認すること。

(医薬品情報の収集)
第7条  製造業者等は、市販後調査業務手順書に基づき、次に掲げる医薬品情報の収集の業務を市販後調査責任者又は市販後調査責任者が指定する者に行わせなければならない。
 医薬関係者からの報告
 学会報告、文献報告その他研究報告
 他の製造業者等からの報告
 その他医薬品情報

(使用成績調査)
第8条  製造業者等は、使用成績調査を実施する場合には、市販後調査業務手順書に基づき、当該使用成績調査の目的を十分果たしうる施設に対し、当該使用成績調査の依頼を文書により行い、これを保存しなければならない。
 製造業者等は、前項の規定による文書による依頼に代えて、使用成績調査の施設(以下この条において「調査の依頼先」という。)の承諾を得て、当該文書に記載すべき事項を情報通信の技術を利用する方法であって次に掲げるもの(以下この条において「電磁的方法」という。)により提供することができる。この場合において、当該製造業者等は、当該文書による依頼をしたものとみなす。
 電子情報処理組織を使用する方法のうち、製造業者等の使用に係る電子計算機と調査の依頼先の使用に係る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて送信し、受信者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法
 磁気ディスク、シー・ディー・ロムその他これらに準ずる方法により一定の事項を確実に記録しておくことができる物をもって調製するファイルに文書に記載すべき事項を記録したものを交付する方法
 前項に掲げる方法は、調査の依頼先がファイルへの記録を出力することによる文書を作成することができるものでなければならない。
 第2項第1号の「電子情報処理組織」とは、製造業者等の使用に係る電子計算機と、調査の依頼先の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。
 製造業者等は、第2項の規定により第1項の文書に記載すべき事項を提供しようとするときは、あらかじめ、調査の依頼先に対して、次に掲げる事項を示し、文書又は電磁的方法による承諾を得なければならない。
 第2項に規定する方法のうち製造業者等が使用するもの
 ファイルへの記録の方法
 前項の規定による承諾を得た製造業者等は、調査の依頼先から文書又は電磁的方法により電磁的方法による提供を受けない旨の申出があったときは、当該調査の依頼先に対し、第1項の文書に記載すべき事項の提出を電磁的方法によってしてはならない。ただし、当該調査の依頼先が再び前項の規定による承諾をした場合は、この限りでない。
 製造業者等は、第2項の規定により第1項の文書に記載すべき事項を提供したときは、同項の規定にかかわらず、当該文書に代えて、当該事項を第2項第2号に規定するファイルに記録したものを保存することができる。
 製造業者等は、市販後調査業務手順書に基づき、次に掲げる業務を市販後調査責任者又は市販後調査責任者が指定する者に行わせなければならない。
 動物用医薬品ごと又は使用成績調査ごとに、次に掲げる事項を定めた使用成績調査実施計画書を作成すること。
 調査の目的
 調査を予定する施設数及び症例数
 調査の対象となる動物
 調査の方法
 調査の実施期間
 調査を行う事項
 解析を行う項目及び方法
 その他必要な事項
 医薬品情報に関する検討の結果、必要があると認めるときは、使用成績調査実施計画書を改訂すること。
 使用成績調査実施計画書を作成し、又は改訂したときは、当該使用成績調査実施計画書にその日付を記載し、これを保存すること。

(市販後臨床試験)
第9条  製造業者等は、市販後臨床試験を実施する場合には、市販後調査業務手順書に基づき、次の業務を市販後調査責任者又は市販後調査責任者が指定する者に行わせなければならない。
 市販後臨床試験実施計画書を作成すること。
 医薬品情報の検討の結果を踏まえ、必要があると認めるときは、市販後臨床試験実施計画書を改訂すること。
 市販後臨床試験実施計画書を作成し、又は改訂したときは、当該市販後臨床試験実施計画書にその日付を記載し、これを保存すること。

(自己点検)
第10条  製造業者等は、市販後調査業務手順書に基づき、次に掲げる業務を製造業者等が指定する者に行わせなければならない。
 市販後調査業務について自己点検を行うこと。
 市販後調査責任者以外の者が自己点検を行う場合には、自己点検の結果を市販後調査責任者に対して文書により報告すること。
 自己点検の結果の記録を作成し、これを保存すること。
 製造業者等は、前項の自己点検の結果に基づき、市販後調査業務の改善が行われる必要があると認められるときは、その措置を講ずるとともに、当該措置の記録を作成し、これを保存しなければならない。

(市販後調査業務の委託)
第11条  製造業者等は、市販後調査業務(その管理に係るものを除く。以下この条において同じ。)の一部を、その業務を適正かつ円滑に遂行しうる能力のある者に委託することができる。
 製造業者等は、市販後調査業務を委託する場合には、市販後調査業務手順書に基づき、次に掲げる事項を記載した文書を受託者に交付しなければならない。
 当該委託の範囲
 受託業務に係る第4条第1項各号に掲げる市販後調査業務の手順に関する事項
 前号の手順に基づき当該委託業務が適正かつ円滑に行われているかどうかを製造業者等が確認することができる旨
 当該委託業務について受託者に対する指示に関する事項
 前号の指示を行った場合における当該措置が講じられたかどうかを製造業者等が確認することができる旨
 製造業者等及び受託者の相互の間における医薬品情報の提供の方法に関する事項
 受託者における市販後調査を実施する責任者の設置に関する事項
 受託者が製造業者等に対して行う報告に関する事項
 受託者が当該受託業務について作成した文書の保存に関する事項
 その他必要な事項
 前項の規定による文書の交付については、第8条第2項から第6項までの規定を準用する。この場合において、これらの規定中「使用成績調査の施設(以下この条において「調査の依頼先」という。)」とあり、及び「調査の依頼先」とあるのは「受託者」と、同条第2項中「前項」とあり、並びに同条第5項及び第6項中「第1項」とあるのは「第11条第2項」と読み替えるものとする。
 製造業者等は、第2項第3号及び第5号に規定する確認の結果の記録を作成し、これを保存しなければならない。
 製造業者等及び受託者は、第2項第4号に規定する指示又は同項第8号に規定する報告を文書により行い、その写し又は当該文書を保存しなければならない。
 前項の規定による文書による指示又は報告については第8条第2項から第6項までの規定を、前項の規定による文書の写し又は文書の保存については第8条第7項の規定を準用する。この場合において、これらの規定中「製造業者等」とあるのは「製造業者等又は受託者」と、同条第2項から第6項までの規定中「使用成績調査の施設(以下この条において「調査の依頼先」という。)」とあり、及び「調査の依頼先」とあるのは「受託者又は製造業者等」と、同条第2項中「前項」とあり、並びに同条第5項から第7項までの規定中「第1項」とあるのは「第11条第5項」と読み替えるものとする。

(市販後調査業務に係る記録の保存)
第12条  この省令の規定により保存することとされている文書その他の記録の保存期間は、再審査又は再評価が終了した日から五年間とする。
 製造業者等は、市販後調査業務手順書に基づき、記録を保存することとされている者に代えて、製造業者等が指定する者に、当該記録を保存させることができる。

   附 則

 この省令は、平成十一年十一月一日から施行し、同日以後に実施される市販後調査から適用する。
   附 則 (平成一三年三月二六日農林水産省令第67号)

 この省令は、書面の交付等に関する情報通信の技術の利用のための関係法律の整備に関する法律の施行の日(平成十三年四月一日)から施行する。

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