第2章 特定建築物等の維持管理(第4条―第12条)/建築物における衛生的環境の確保に関する法律


(昭和四十五年四月十四日法律第20号)

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最終改正:平成一五年七月二日法律第102号

(最終改正までの未施行法令)
平成十五年七月二日法律第102号(未施行)
 

   第2章 特定建築物等の維持管理

(建築物環境衛生管理基準)
第4条  特定建築物の所有者、占有者その他の者で当該特定建築物の維持管理について権原を有するものは、政令で定める基準(以下「建築物環境衛生管理基準」という。)に従つて当該特定建築物の維持管理をしなければならない。
 建築物環境衛生管理基準は、空気環境の調整、給水及び排水の管理、清掃、ねずみ、こん虫等の防除その他環境衛生上良好な状態を維持するのに必要な措置について定めるものとする。
 特定建築物以外の建築物で多数の者が使用し、又は利用するものの所有者、占有者その他の者で当該建築物の維持管理について権原を有するものは、建築物環境衛生管理基準に従つて当該建築物の維持管理をするように努めなければならない。

(特定建築物についての届出)
第5条  特定建築物の所有者(所有者以外に当該特定建築物の全部の管理について権原を有する者があるときは、当該権原を有する者)(以下「特定建築物所有者等」という。)は、当該特定建築物が使用されるに至つたときは、その日から一箇月以内に、厚生労働省令の定めるところにより、当該特定建築物の所在場所、用途、延べ面積及び構造設備の概要、建築物環境衛生管理技術者の氏名その他厚生労働省令で定める事項を都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区にあつては、市長又は区長。以下この章並びに第13条第2項及び第3項において同じ。)に届け出なければならない。
 前項の規定は、現に使用されている建築物が、第2条第1項の政令を改正する政令の施行に伴い、又は用途の変更、増築による延べ面積の増加等により、新たに特定建築物に該当することとなつた場合について準用する。この場合において、前項中「当該特定建築物が使用されるに至つたとき」とあるのは、「建築物が特定建築物に該当することとなつたとき」と読み替えるものとする。
 特定建築物所有者等は、前2項の規定による届出事項に変更があつたとき、又は当該特定建築物が用途の変更等により特定建築物に該当しないこととなつたときは、その日から一箇月以内に、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
 都道府県知事は、特定建築物のうち政令で定めるものについて前3項の規定による届出を受けたときは、その旨を都道府県労働局長に通知するものとする。

(建築物環境衛生管理技術者の選任)
第6条  特定建築物所有者等は、当該特定建築物の維持管理が環境衛生上適正に行なわれるように監督をさせるため、厚生労働省令の定めるところにより、建築物環境衛生管理技術者免状を有する者のうちから建築物環境衛生管理技術者を選任しなければならない。
 建築物環境衛生管理技術者は、当該特定建築物の維持管理が建築物環境衛生管理基準に従つて行なわれるようにするため必要があると認めるときは、当該特定建築物の所有者、占有者その他の者で当該特定建築物の維持管理について権原を有するものに対し、意見を述べることができる。この場合においては、当該権原を有する者は、その意見を尊重しなければならない。

(建築物環境衛生管理技術者免状)
第7条  建築物環境衛生管理技術者免状は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、厚生労働大臣が交付する。
 厚生労働省令で定める学歴及び実務の経験を有する者又は厚生労働省令の定めるところによりこれと同等以上の知識及び技能を有すると認められる者で、厚生労働省令の定めるところにより、厚生労働大臣が指定した講習会の課程を修了したもの
 建築物環境衛生管理技術者試験に合格した者
 厚生労働大臣は、次の各号のいずれかに該当する者に対しては、建築物環境衛生管理技術者免状の交付を行なわないことができる。
 第3項の規定により建築物環境衛生管理技術者免状の返納を命ぜられ、その日から起算して一年を経過しない者
 この法律又はこの法律に基づく処分に違反して罰金の刑に処せられた者で、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しないもの
 厚生労働大臣は、建築物環境衛生管理技術者免状の交付を受けている者が、この法律又はこの法律に基づく処分に違反したときは、その建築物環境衛生管理技術者免状の返納を命ずることができる。
 都道府県知事は、建築物環境衛生管理技術者免状の交付を受けている者について、前項の処分が行なわれる必要があると認めるときは、その旨を厚生労働大臣に申し出なければならない。
 建築物環境衛生管理技術者免状の交付又は再交付の手数料は政令で、建築物環境衛生管理技術者免状の交付、再交付その他建築物環境衛生管理技術者免状に関する手続的事項は厚生労働省令で定める。

(建築物環境衛生管理技術者試験)
第8条  建築物環境衛生管理技術者試験は、建築物の維持管理に関する環境衛生上必要な知識について行なう。
 建築物環境衛生管理技術者試験は、厚生労働大臣が行なう。
 厚生労働大臣は、厚生労働省令で定めるところにより、その指定する者(以下「指定試験機関」という。)に、建築物環境衛生管理技術者試験の実施に関する事務(以下「試験事務」という。)の全部又は一部を行わせることができる。
 厚生労働大臣は、前項の規定により指定試験機関に試験事務の全部又は一部を行わせることとしたときは、当該試験事務の全部又は一部を行わないものとする。
 建築物環境衛生管理技術者試験は、二年以上厚生労働省令で定める実務に従事した者でなければ、受けることができない。
 建築物環境衛生管理技術者試験の科目、受験手続その他建築物環境衛生管理技術者試験に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

(建築物環境衛生管理技術者試験委員)
第9条  試験事務を行わせるため、厚生労働省に建築物環境衛生管理技術者試験委員を置く。ただし、前条第3項の規定により指定試験機関に試験事務の全部を行わせることとした場合は、この限りでない。
 建築物環境衛生管理技術者試験委員は、厚生労働大臣が、その職員又は学識経験のある者のうちから任命する。
 前2項に定めるもののほか、建築物環境衛生管理技術者試験委員に関し必要な事項は、政令で定める。

(指定試験機関の指定)
第9条の2  第8条第3項の指定は、試験事務を行おうとする者の申請により行う。
 厚生労働大臣は、他に指定を受けた者がなく、かつ、申請者が、民法(明治二十九年法律第89号)第34条の規定により設立された法人であつて、試験事務を適正かつ確実に実施することができると認められるものとして厚生労働省令で定める要件に該当する者でなければ、第8条第3項の指定をしてはならない。

(役員の選任及び解任)
第9条の3  指定試験機関の役員の選任及び解任は、厚生労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
 厚生労働大臣は、指定試験機関の役員が、この法律(これに基づく命令又は処分を含む。)若しくは第9条の5第1項に規定する試験事務規程に違反する行為をしたとき、又は試験事務に関し著しく不適当な行為をしたときは、指定試験機関に対し、当該役員を解任すべきことを命ずることができる。

(試験委員)
第9条の4  指定試験機関は、試験事務のうち、建築物環境衛生管理技術者免状の交付を受ける者として必要な知識を有するかどうかの判定に関する事務を行う場合には、試験委員にその事務を行わせなければならない。
 指定試験機関は、試験委員を選任しようとするときは、厚生労働省令で定める要件を備える者のうちから選任しなければならない。
 前条第2項の規定は、試験委員の解任について準用する。

(試験事務規程)
第9条の5  指定試験機関は、試験事務の開始前に、試験事務の実施に関する規程(以下「試験事務規程」という。)を定め、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
 試験事務規程で定めるべき事項は、厚生労働省令で定める。
 厚生労働大臣は、第1項の認可をした試験事務規程が試験事務の適正かつ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、指定試験機関に対し、これを変更すべきことを命ずることができる。

(秘密保持義務等)
第9条の6  指定試験機関の役員若しくは職員(試験委員を含む。次項において同じ。)又はこれらの職にあつた者は、試験事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
 試験事務に従事する指定試験機関の役員又は職員は、刑法(明治四十年法律第45号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

(監督命令)
第9条の7  厚生労働大臣は、この法律の施行に関し必要があると認めるときは、指定試験機関に対し、試験事務に関し監督上必要な命令をすることができる。

(試験事務の休廃止)
第9条の8  指定試験機関は、厚生労働大臣の許可を受けなければ、試験事務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。

(指定の取消し等)
第9条の9  厚生労働大臣は、指定試験機関が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて試験事務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
 第9条の2第2項の厚生労働省令で定める要件に該当しなくなつたとき。
 第9条の3第2項(第9条の4第3項において準用する場合を含む。)、第9条の5第3項又は第9条の7の規定による命令に違反したとき。
 第9条の4第1項若しくは第2項又は前条の規定に違反したとき。
 第9条の5第1項の規定により認可を受けた試験事務規程によらないで試験事務を行つたとき。

(厚生労働大臣による試験の実施)
第9条の10  厚生労働大臣は、指定試験機関が第9条の8の規定による厚生労働大臣の許可を受けて試験事務の全部若しくは一部を休止したとき、前条の規定により厚生労働大臣が指定試験機関に対し試験事務の全部若しくは一部の停止を命じたとき、又は指定試験機関が天災その他の事由により試験事務の全部若しくは一部を実施することが困難となつた場合において必要があると認めるときは、当該試験事務の全部若しくは一部を自ら行うものとする。

(帳簿の備付け)
第9条の11  指定試験機関は、厚生労働省令で定めるところにより、試験に関する事項で厚生労働省令で定めるものを記載した帳簿を備え、これを保存しなければならない。

(報告、検査等)
第9条の12  厚生労働大臣は、この法律の施行に関し必要があると認めるときは、指定試験機関に対し、その業務に関して必要な報告をさせ、又はその職員に、その業務を行う場所に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
 前項の規定により立入検査を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
 第1項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

(公示)
第9条の13  厚生労働大臣は、次の場合には、厚生労働省令で定めるところにより、その旨を官報に公示しなければならない。
 第8条第3項の指定をしたとき。
 第9条の8の許可をしたとき。
 第9条の9の規定により指定を取り消し、又は試験事務の全部若しくは一部の停止を命じたとき。
 第9条の10の規定により厚生労働大臣が試験事務の全部若しくは一部を自ら行うものとするとき、又は同条の規定により厚生労働大臣が自ら行つていた試験事務の全部若しくは一部を行わないものとするとき。

(受験手数料)
第9条の14  建築物環境衛生管理技術者試験を受けようとする者は、国(指定試験機関が試験事務の全部を行う場合にあつては、指定試験機関)に、実費を勘案して政令で定める額の受験手数料を納付しなければならない。
 前項の規定により指定試験機関に納められた受験手数料は、指定試験機関の収入とする。

(厚生労働省令への委任)
第9条の15  この法律に規定するもののほか、指定試験機関及びその行う試験事務並びに試験事務の引継ぎに関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

(帳簿書類の備付け)
第10条  特定建築物所有者等は、厚生労働省令の定めるところにより、当該特定建築物の維持管理に関し環境衛生上必要な事項を記載した帳簿書類を備えておかなければならない。

(報告、検査等)
第11条  都道府県知事は、厚生労働省令で定める場合において、この法律の施行に関し必要があると認めるときは、特定建築物所有者等に対し、必要な報告をさせ、又はその職員に、特定建築物に立ち入り、その設備、帳簿書類その他の物件若しくはその維持管理の状況を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。ただし、住居に立ち入る場合においては、その居住者の承諾を得なければならない。
 第9条の12第2項及び第3項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。

(改善命令等)
第12条  都道府県知事は、厚生労働省令で定める場合において、特定建築物の維持管理が建築物環境衛生管理基準に従つて行なわれておらず、かつ、当該特定建築物内における人の健康をそこない、又はそこなうおそれのある事態その他環境衛生上著しく不適当な事態が存すると認めるときは、当該特定建築物の所有者、占有者その他の者で当該特定建築物の維持管理について権原を有するものに対し、当該維持管理の方法の改善その他の必要な措置をとるべきことを命じ、又は当該事態がなくなるまでの間、当該特定建築物の一部の使用若しくは関係設備の使用を停止し、若しくは制限することができる。

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